BUST OF JEAN-PAUL LAURENS ジャン=ポール・ローランスの胸像
画家のジャン=ポール・ローランス(1838-1921)は歴史画を得意とし、パリの市庁舎やパンテオンの装飾を手がけるなど、アカデミーで活躍した画家です。ロダンとは1870年代後半から親しく交流し、1882年のサロン展では、ロダンが本作を、ローランスがロダンの肖像画を同時に出品しています。ロダンによる胸像では鬚をたくわえたローランスの表情は、頑迷な古代の哲学者のようにも見えます。本作が制作されたとき、ローランスは40歳台前半であったはずですが、顔つきや痩せた胸元、首筋は老人のようです。
1906年にはローランスの出身地トゥールーズ市より、本作を大理石にする計画がロダンにもちかけられましたが、実現することはありませんでした。
(大屋美那監修/編集『手の痕跡 : 国立西洋美術館所蔵作品を中心としたロダンとブールデルの彫刻と素描』 展覧会図録、東京:国立西洋美術館、2012年)
制作年
1881年
材質・技法・形状
ブロンズ
寸法(cm)
60 x 40 x 33
署名・年記
台座上面右に署名: A. Rodin; 背面右下に鋳造銘: Alexis. Rudier / Fondeur. Paris.
所蔵経緯
松方コレクション
Standard ref.
M1278
分類
彫刻
所蔵番号
S.1959-0030
来歴
松方幸次郎氏購入; 1944年フランス政府が接収; 1959年フランス政府より寄贈返還.
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